沖縄戦の集団自決に関する教科書記述問題

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沖縄戦で日本軍の主導による集団自決があったとする記述が教科書から削除されるかで騒ぎになっていますが、今の段階では記述を削除すると言っているだけで、下記の記事にあるように「軍の主導による集団自決が無かった」と書くわけではないですよね。
それに、日本軍の隊長だった2名に対する聞き取り調査では、「住民に対する集団自決命令は無かった」と語られているわけで、事実がどうであったかがはっきりしているわけではないので、もうちょっと落ち着いて結論を出した方が良いと思います。
前述したように、削除されるだけで否定する記述に変わるわけではないのですから。どうも最近はメディアが発達して細かい情報がすぐ行き渡るようになったせいか、ヒステリックに騒ぎ立てて事実検証がちゃんとできないケースが多すぎるように思います。

 高校教科書の沖縄戦集団自決の記述をめぐり、文部科学省が訂正申請で修正に応じる意向を明らかにしたことついて、検定意見を支持した有識者からは「検定制度を有名無実化する」などの批判がでている。
 当時の守備隊員ら関係者から聞き取り調査をした中村粲(あきら)・独協大名誉教授は「住民の集団自決があった渡嘉敷と座間味島の2島の隊長の命令がないことが明らか。年金支給のために軍命令があったことにするケースもあった。軍命令の存否は確認できていない」と指摘。「政府もメディアも、真相究明へ向けた事実の検証作業が先決だ。検証せずに軍命令の記述を復活させることは認められない」と指摘した。
 また、藤岡信勝・拓殖大教授は「教科書検定制度の有名無実化だ。福田康夫首相になって平気で政治介入を始めた」と指摘。「9月29日の沖縄県民集会は行政ぐるみの動員であり、集団自決に追い込んだのと同じ官製キャンペーンの構図だ」として、この集会を変更の根拠にする文科省の姿勢を批判した。
 現代史に詳しい秦郁彦・元千葉大教授は「関与というあいまいな言葉にすり替えている」と述べ、慰安婦問題と同じことが繰り返されていると問題視した。
 座間味島の元守備隊長らを取材したジャーナリストの櫻井よしこ氏は、修正された教科書の記述がどうなっているか読んでから議論すべきだという。
 「新しい教科書に自決命令はなかったとは書かれていない。両方の言い分をふまえたバランスのとれた内容だ」と検定後の記述を評価。県民感情を理解しながらも「極端な議論がなぜ出るのか、疑問だ」としている。

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このページは、masashiが2007年10月 5日 07:18に書いたブログ記事です。

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