流石に自分が50年後まで権力にしがみついていたいからって理由で憲法改正なんてぶちあげても周りが付いてきませんな。いくら今石油で潤ってて勢いがあるからってそれは無謀だわな。
【ロサンゼルス=松尾理也】ベネズエラで2日に実施された憲法改正をめぐる国民投票で、同国中央選管は3日未明、反対票が51%と賛成をわずかに上回り、提案が否決されたと発表した。大統領権限の大幅強化をめざしたチャベス大統領にとって、1998年の初当選以来、初めての政治的な敗北。強硬な反米姿勢と同時に石油価格の高止まりを主張し、挑発的な外交でも知られるチャベス氏に今後、どのような変化が起きるか、注目される。
チャベス氏は発表直後の演説で「僅差ではあるが、敗北を認める」と述べ、支持者に向かって平静を保つよう呼びかけた。同時に、「社会主義建設の戦いは続く」「(少なくとも)今は憲法改正はできない」とも述べ、遠回しながら今後再び改正をめざす意向をにじませた。
国民投票を前に、接戦を予想する世論調査が相次いだことから、チャベス氏は「国民投票への反対は国家への裏切りとみなす」「反対票は、ブッシュ米大統領への投票と同じだ」などと、独特の二者択一式な言い回しを激化させていた。しかし、この日は開票前から「結果はどうあれ、示された民意に従う」と述べるなど、敗北を計算したかのような慎重な態度に転じていた。
チャベス氏が、投票で敗北を喫したことによるダメージは小さくない。米紙マイアミ・ヘラルドは、今回さほど投票率が伸びなかったにもかかわらず反対票が伸びたのは、従来の支持層が反対に回ったからだと分析。その上で、政権は遠からず、国会の解散などで民意を問う局面に追い込まれる可能性が高まったとの見通しを示した。
今回の否決で、チャベス氏は2013年1月に大統領を退任することになる。大統領の再選を無制限に認めるなど69項目からなる今回の憲法改正案が可決されれば、チャベス氏は自身が95歳となる50年までの在任をめざすと公言していた。
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