慢性アレルギーの仕組みが解明されたようです。
これで花粉症に悩まされている人は救われるのだろうか。
とりあえず朗報であることを期待。
慢性アレルギー反応の引き金役を「好塩基球」と呼ばれる白血球の一種が果たしていることを、東京医科歯科大の烏山一(からすやま・はじめ)教授(免疫アレルギー学)らのグループがマウス実験で見つけた。引き金役を止めれば反応は起こらず、アトピー性皮膚炎などの新治療法につながると期待される。米免疫学専門誌イミュニティの最新号に掲載される。
体に異物が入るとすぐに皮膚が赤くなったり、かゆくなったりする急性アレルギー反応は、肥満細胞や、白血球の一種のT細胞などが引き起こすと知られている。
烏山さんらは、遺伝子操作でこれらを除いたマウスで、慢性アレルギー反応による皮膚の炎症が1週間以上も続くことに気づいた。遺伝子操作でマウスの好塩基球も働かなくすると反応は起きなくなったが、そこに正常な好塩基球を注射すると反応が起きた。
好塩基球は、白血球仲間の好酸球や好中球と同じように炎症を起こす働きがあるが、全白血球の約0.5%と数が少なく、役割はよくわかっていなかった。
今回、慢性アレルギー反応を示したマウスの細胞を顕微鏡で見ると、炎症を起こす白血球が多数皮膚に侵入しても、好塩基球が全く無い部分は反応が起きていなかった。
烏山さんは「好塩基球はT細胞などに比べ数が少ないが、免疫で大事な役割を果たすことがわかった。今回の研究でアレルギー治療薬の狙いがしぼりやすくなる可能性がある」と話している。
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