生きた細胞を観測できる顕微鏡が開発されたそうです。
これまでそんなものは存在していないし、期待は大きいと思う。
実際の研究者の手に渡るのが2?3年先とのことですが、ちょっとでも早く(笑
生きた細胞の内部を、従来より超高感度でリアルタイムに観察できる新型レーザー顕微鏡システムを、理化学研究所などが開発した。これまでの光学顕微鏡で見分けられなかった100ナノメートル(ナノは10億分の1)以下の分解能をもつ。これを使い、細胞内のゴルジ体でたんぱく質が運ばれる仕組みも解明できた。14日付英科学誌ネイチャー(電子版)に発表する。
開発したのは、理研の中野明彦主任研究員らのチーム。中野さんによると、従来の光学顕微鏡は200ナノメートルの大きさを見分けるのが限界だった。一方、5ナノメートル以下の分解能を持つ電子顕微鏡は、生きた細胞を観察できない弱点を抱えている。
チームは、電荷結合素子(CCD)カメラの200倍の感度があるハイビジョンカメラ、1枚の画像を得るのに1千分の1秒しかかからないレーザー顕微鏡(光学顕微鏡のひとつ)などを合わせた新システムを開発。50ナノメートルの分解能で、100分の1秒ごとに生きた細胞内部の変化を調べられるようにした。
さらに、この装置で酵母を調べ、細胞内のたんぱく質が外へ分泌される際、たんぱく質の入ったゴルジ体の袋が徐々に変化する様子を観察した。
新しいシステムは、2?3年後に一般の研究者へ提供できるようになる見通し。中野さんは「多くの生命現象の謎が解明されるだけでなく、病原体の侵入や薬の細胞内での作用などもとらえられ、医学的な応用も期待できる」と話している。
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