善戦の197票

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9つの派閥のうち8つまでが福田支持だったことを考えると197はものすごくがんばった数字ですよね。
なにより地方票で麻生さんの方が多かったというのが笑える。
「抵抗勢力にはならない」と言いつつ閣僚を固辞していると伝えられていますが、どうなりますやら。
やっぱり派閥の意向を無視して賛同してくれた議員への義理もあって自分だけちゃっかり閣僚に収まるってのは難しいんですかねぇ。

 23日行われた自民党総裁選で、麻生太郎幹事長は下馬評を覆し、197票を獲得した。麻生派を除く8派閥が福田康夫元官房長官を推薦する“麻生包囲網”をかいくぐり、国会議員票も全体の3分の1を超える132票に上った。重圧の中で麻生氏に走った132人の議員の動向は、今後の福田政権を揺るがす強い圧力となりかねない。「反主流派の頭目」に担がれた麻生氏が福田政権とどう対峙(たいじ)していくか、難しい判断を迫られることになる。
 「何票とったら会場がざわめくかな…」
 開票作業が続く両院議員総会会場。麻生氏は隣に座っていた鳩山邦夫法相に尋ねた。鳩山氏は「勝ったときです」と切り返したが、すぐに「200票を超えたときかな…」。結果は197票。会場には低いうなり声が響いた。
 総会終了後の23日夕、麻生陣営が都内のホテルで開いた打ち上げ会は、集まった約50人の議員らの笑い声が絶えず、麻生氏が「負けた雰囲気じゃねえな」と戸惑うほどだった。
 麻生氏が昨年の総裁選で獲得した議員票は69。今回は他派が麻生包囲網を敷いたにもかかわらず、ほぼ倍増した。地方票も福田氏に敗れたとはいえ、35都道府県で実施された党員投票では、麻生氏の得票(約25万3000票)が福田氏(約25万票)を上回った。
 得票が予想を上回ったのは、麻生氏が選挙戦で北朝鮮による拉致問題や歴史認識問題など保守色を前面に打ち出し、リベラル色の強い福田氏との違いが鮮明になったためだ。
 加えて、各派領袖による露骨な締め付けが、こっそり麻生氏を支持する「隠れキリシタン」を逆に増やす結果につながったようだ。
 それだけに、麻生氏にとって今回の得票の意味は、過去2回の総裁選とは比較にならないほど重い。麻生氏もこれは強く認識しており、打ち上げ会で「最後まで戦い抜けたのは皆さんの支えがあったからだ。197票は私にとって大事な財産だ」と深々と頭を下げた。
 麻生氏を支持したことにより派閥領袖との関係が決定的に悪化した議員も少なくない。麻生氏は「反対勢力、抵抗勢力になるつもりはない」と、自ら政局の引き金を引く考えがないことを強調したが、総裁派閥である町村派に反発する勢力の期待を裏切ることはできない立場となった。
 派閥領袖級である甘利明経済産業相(山崎派)は「これからも政治行動をともにしていきたい」。中川昭一前政調会長(伊吹派)も「毒を食らわば皿までだ」と、今後も麻生氏と足並みをそろえる考えを示しており、流れ次第では派閥再編が加速する可能性もある。

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このページは、masashiが2007年9月26日 00:17に書いたブログ記事です。

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