万能細胞の培養にがん遺伝子なしで成功

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前回は増殖が速いガン細胞を使っていたわけですが、今度はそれなしで成功したそうで。
なんか期待しちゃいますね。

 人の皮膚から、さまざまな細胞に成長できる万能性をもつ「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を世界で初めてつくった京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授(幹細胞生物学)らの研究グループが30日、作製法を改良し、より安全なiPS細胞を得ることに成功したと発表した。1日発行の英国科学誌「ネーチャーバイオテクノロジー」(電子版)に掲載される。
 これまでは、がん遺伝子を含む4遺伝子を皮膚細胞に導入していた。山中教授らによると、今回は、36歳の女性の皮膚細胞に胚性幹細胞(ES細胞)で重要な働きを持ち万能性に関係ある3個の遺伝子だけを組み込み培養。ES細胞と同じ働きをするiPS細胞をつくることに成功した。
 4遺伝子を使った方法では安全性の問題が指摘されていたが、今回の研究では、がんを引き起こす働きがある遺伝子「Myc」を使わなくてもiPS細胞が誕生。iPS細胞を使って生まれたマウスでは、生後100日目までに腫瘍(しゅよう)は確認されなかった。
 しかし、遺伝子を組み込む際に使うウイルスが、がんを起こす可能性があり、将来、このiPS細胞を使って臓器などをつくった場合、がんが発生する可能性が完全に否定されたわけではないという。
 山中教授は「臨床応用に向けて一歩前進だが、安全性を向上させ、臓器などをつくるための分化誘導技術を確立するためにはさらに研究を続けなければならない」としている。

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このページは、masashiが2007年12月 1日 09:37に書いたブログ記事です。

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