ダウンロード販売ではなく、webで閲覧する権利の販売らしい。これだと購入者が勝手に第三者へ渡してしまうような著作権上の問題もある程度回避できるだろうし、コンテンツの供給側には従来のサービスよりはメリットがあるはずでウケは良さそうな気がする。
現在、電子ブックの市場では米Amazon.comやソニーなどが専用端末とともに参入を果たしている。特にAmazonは書籍販売でのそれまでの実績から非常に大きな影響力を持っており、価格決定力などで優位な立場にある。例えば通常であればハードカバーで26ドル近い値付けが行われているベストセラー書籍が、AmazonのKindle向けコンテンツで9.99ドルという単価になっている。こうした経緯もあり、BookExpoで説明を受けた出版関係者らの反応はおおむねGoogleに対し好意的だといわれ、ライバルの出現に期待が寄せられている。出版社らはGoogleの販売システムを利用することで読者への直接的な電子ブック販売が可能になり、販売価格についてもGoogleからの一方的な提示ではなく、最終的に自由な設定が行えるようだ。
販売形態は現在のところ未定だが、前述のAmazonやソニーのように専用端末による縛りがあるわけではなく、Webアクセスが可能なPCや携帯電話、そしてもちろん電子ブックリーダーなどを使って比較的自由な閲覧が可能なようだ。またコンテンツの展開についてもAmazonのように書籍のデータそのものをダウンロードさせる方式ではなく、Webアクセスによる閲覧を前提にして、あとは(オフラインでの)利便性を高めるためにある程度のデータをキャッシュさせる方式を採る。読者はコンテンツを購入して手元に置くというより、コンテンツの永続的なアクセス権を取得するというスタイルだ。
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