ちょっと勉強してみよう。
夕刊フジBLOGビールが最高にうまい季節になってきた。だが飲もうとしたら缶のタブが開けにくかったり、中身の出が悪くて飲みにくいと感じた経験がある方もいるのでは?
こうした容器への不満を解消しようと、アサヒビールは早稲田大学理工学部の棟近雅彦教授の研究グループと平成13年から共同研究を進め、『感性工学』という考え方に基づいて「開けやすい缶蓋」と「うまくち缶」を開発している。(2006.07.18紙面掲載)
感性工学とは、人間が抱く商品に対する感性と商品の物理的特性との相関関係を明らかにし、その結果を工学的な商品設計に落とし込む手法。ゴルフクラブの開発などにも適用されている。
2月から導入を始めた「開けやすい缶蓋」は、従来品よりタブの指掛かり部分をアーチ状にして少し持ち上げ、タブ先端下部の凹み、つまり指掛かりの凹みを深くしている=写真上。この2つの改良で、タブと指掛かり凹みの隙間“タブ浮き量”をビール類容器としては最大にでき、指の掛かりやすさがより向上したという。
また、4月に北海道地区から順次、「スーパードライ」2品種(500ミリリットル、350ミリリットル)での展開が始まった「うまくち缶」は“飲みやすさ”“注ぎやすさ”を徹底追究。飲みくちが従来品よりも幅広く、正円に近い形状になっている。これにより注ぎ出し流量は2割程度もアップした。
同社は鮮度の向上にも全社を挙げて取り組んでいる。製造後、工場から出荷するまで、20年前には20日、13年前には10日かかっていたが、昨年は3・8日まで短縮。現在では「できたてのうまさ」に挑戦、製造後3日以内に店頭に届ける「スーパードライ 鮮度実感パック」=同下=が発売されている。この夏はこれで決まり?
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